ヘゲモニアという地の覇権を5つの種族で争います。
ヒューマン、ドラゴン、エルフ、スライム、エイリアンはそれぞれ能力に特徴があり、この特徴をうまく生かして、種族を発展させていきます。

土地から追い出すといった行為はありますが、直接攻撃はなく、覇権争いでありながら比較的穏やかに遊べます。
それぞれの種族が個性豊かで、色々な戦略があるため、何度でも遊べます。

ボードゲームに遊び慣れた子であれば、小学生低学年くらいから遊べます。
小学校中学年の子であれば、テーマも魅力的ですし、親子で一緒に楽しめること間違いなし!
子供と遊ぶボードゲームをお探しの方は、ぜひ参考にしてみてくださいね。

EPIC OF HEGEMONIA-top


わたし 喋る S
いかっぱ
種族にスライムがいるんです!しかも、合体する~。
7体いるって、もうキ〇グスライムになっちゃうんじゃないの~。


【この記事でわかること】
・遊び方
・実際に遊んいる6歳児・8歳児の様子
・資源カードを獲得するために、どう移動するかが悩ましい

基本情報

対象年齢:8歳以上
対象人数:2~5人
プレイ時間の目安:30~45分

内容物

・マップボード 1枚
・説明書 2枚(日本語・英語)
・不毛地カード 2枚
・資源カード 88枚
・ヒューマン:民コマ(小3個 中2個)、拠点チップ4枚
・ドラゴン:民コマ(中1個 第2個)、拠点チップ4枚
・エルフ:民コマ(小4個)、移動力チップ1個、拠点チップ4枚
・スライム:民コマ(小7個)、拠点チップ4枚
・エイリアン:民コマ(小2個)、移動チップ1個、母艦コマ4個
・ファントム:民コマ(小3個)※追加ルールで使用
・種族ボード 5枚
・サマリーカード 5枚
・導入書/FAQ 2枚(日本語・英語)

およその箱サイズ(cm):19×26.5×6.2(たて×よこ×高さ)

ルール

準備

プレイ人数によって使用する土地が異なります。
3人のとき、赤青黄緑の4つの土地だけを使います。
2人、4人のとき、さらに紫の土地を使います。
5人のとき、全ての土地を使います。
使わない土地に不毛地カードを置いて目印にします。

資源カードは使用する土地と同じ色のもののみを使用します。
使うカードをまとめてウラ向きにして、良く切って山札置き場に置き、山札とします。

EPIC OF HEGEMONIA-mapsetup

全ての種族ボードをウラ向きにしてよく混ぜ、プレイヤー全員が1枚ずつ受け取ります。
2人プレイの場合は、2枚ずつ受け取りますが、先に受け取った方を先にプレイする種族とします。
各プレイヤーは受け取った種族のサマリーカードを受け取ります。

EPIC OF HEGEMONIA-five clans

種族ボードに書かれている、初期配置の指示通りにコマやチップを置きます。
このとき、チップはオモテにして置きます。
3人プレイの時のエイリアンは他のプレイヤーが置いていない空いた土地の好きな方に置きます。
種族ボード右側にある枠に該当するコマやチップを置きます。このとき、チップは裏にして置きます。

適当な方法でスタートプレイヤーを決めます。
2人プレイの場合は、2つの種族を交互にプレイします。

遊び方

手番では①~⑤のフェイズを①から順番にプレイします。

 ① 資源出現フェイズ

手番プレイヤーは山札から資源カードをめくります。
2~4人の場合は、4枚めくります。5人の場合は3枚めくります。
そして、それらを同じマークの土地に並べます。

横取りカードを引いた時は、それを捨て札にして他のプレイヤー1人の手札からランダムに1枚引くか、山札から1枚引いて自分の手札として持ちます。

最後に、7枚以上の資源カードがある土地があれば、その土地の資源カードを2枚残して他はすべて捨て札にします。どの資源を残すかは手番プレイヤーが決めます。

EPIC OF HEGEMONIAresourse cards

 ② 民コマ移動フェイズ

資源を獲得するために、自分の種族ボード→(移動力)の数分、民コマを動かせます。
民コマの大きさに関わらず、消費する移動力は1です。
何も動かさなかったら、山札から資源カードを1枚獲得します。
横取りカードだったときは、すぐに効果を使います。

動かし方は以下の2種類です。

 自分の種族の民を移動する

制限はありません。好きなところから好きなところへ移動できます。

 他のの種族の民を追い出す

自分の民か拠点と同じ土地にいる他種族の民だけを追い出せます。
移動先に制限はありません。

EPIC OF HEGEMONIA-movement

 ③ 資源獲得フェイズ

それぞれの土地で資源を取る種族を決めていきます。
その土地の民の勢力が半分を超えている種族がその土地の資源カードを全て獲得します。
※勢力が最大でも、半分以下では獲得できません。

誰も獲得できなかった資源はその土地に置いたままにして置きます。

EPIC OF HEGEMONI-resourece get

EPIC OF HEGEMONIA-noone get resourse

 ④ 発展フェイズ

発展フェイズのところに書かれたアクションは何回でも実行できます。

アクションに必要な資源カードを手札から捨て札にし、効果を得ます。
民がコストのときは、どれかの土地にいる民を種族ボードに戻します。
戻した民はまた作成できます。

各アクションのルールは以下の通りです。

 民作成

いずれかの自分の種族の拠点がある土地にだけ作成できます。

 民強化

土地に配置されている自分の種族の民を交換します。

 拠点設置

自分の種族の民がいて、自分の拠点がない土地へオモテにして設置します。

 移動力増加

移動力チップを種族ボード上の移動力の場所にオモテにして置きます。

 資源交換

手持ちの資源カードから好きなもの2枚を捨て札にし、山札から1枚引いて自分の手札にします。
横取りカードだったときはすぐに効果を使います。

 交渉

他のプレイヤーと合意すれば資源カードを交換できます。
※2人プレイ時は交渉は出来ません。
 必ず手番プレイヤーと交換します。他のプレイヤー同士では交換できません。

 ④ 終了フェイズ

手番プレイヤーは、手持ちの資源が8枚以上あれば、7枚以下になるように資源を捨て札にします。

これで手番は終了です。左隣のプレイヤーの手番を開始します。

ゲームの終了

手持ちの拠点をすべて作ったプレイヤーがヘゲモニアの覇権を掌握して勝利となります。
2人プレイの場合、どちらかの種族が拠点をすべて作ったら勝利します。

EPIC OF HEGEMONIA-end

ファントムシステム

3人プレイ限定で入れることがオススメされているシステムです。

3人プレイだと盤面のコマが少なくてゲームの歯ごたえが薄くなってしまうことがあります。
それをファントムをいれることで密度を上げることができます。

セットアップ

3体のファントムを、種族が配置されている土地に1つずつ置きます。

ルール

・ファントムは移動フェイズで追い出しをすることができます。
・ファントムは資源獲得フェイズで1勢力として扱います。
・ファントムが資源獲得フェイズで過半数勢力となった場合、その土地の資源は捨て札になります。

各種族の簡単な紹介

ヒューマン

平均的な力を持つ

ドラゴン

コマ1つで勢力3の強力なドラゴンを持つ

エルフ

移動力が高く、最大4まで増加する

スライム

移動フェイズで民を合体できる。 合体した民は1回の移動でそのすべてを動かせます。また、その数のぶんの勢力を持ちます。
EPIC OF HEGEMONIA-slimes

エイリアン

母艦が拠点と民の能力を併せ持つ。
母艦は移動が可能で勢力1を持ちます。自分で母艦を動かすときは、移動力1でOKです。
他の民が母艦を追い出す場合、移動力2が必要です。

6歳・8歳の様子

手番で行うフェイズが多いので、まだ子供には難しいだろうと思っていたのですが、流れが自然なためか、一度覚えてしまえばスムーズに遊べました。

たまに、手札が揃い出来ることがわかってしまうと、気持ちが前のめりになって、全てのフェーズを飛ばそうとするので、待て待てと指摘しています。

ただし、資源カードの獲得には、その土地で過半数以上の勢力を占めなくてはなりません。
勢力最大でも過半数に満たない場合もありますから、概念理解は難しいようです。
「ここに移動させれば、勝てるよ」「ママを追い出さないと勝てないね」など、やや接待になりがちです。

2の割り算はできるので、勢力を全部たして2で割った数より多ければ勝てるよと教えています。
それでも、アドバイスは必要です。

本来、種族を選ぶのはランダムなのですが、子供たちと遊ぶと自分の好きな種族を選びたがります。
息子はドラゴン、娘はスライム(青が好きなので)を選ぶことが多いです。
私は、毎回違うものを選んで楽しんでいます。

スライムは娘が担当することが多いのですが、重ねるのに夢中になりがちです。
私がやっても、つい同じことをしてしまいがちです。

アドバイスをするのは、過半数のところと、手札が8枚を超えていても気が付かない時があるので、そこを指摘するくらいです。
まだまだ子供のことを気にしながらにはなってしまいますが、十分楽しめています。

移動フェイズで、他の種族に勝利してより効率的に資源カードを獲得行くことが重要です。
これがなかなか難しい。
緑の資源カードが欲しくて、緑に自分の勢力がいっぱいいる時に限って、緑の資源カードがでなかったり。
自分が獲得できるように移動するのはもちろんなのですが、相手を獲得させないようなところに追い出すのも重要です。
そのあたりは大人の方が得意ですね。
それでも、カード運も少しあるので、子供とでも互角に戦えます。
過半数の理解さえできれば、手加減する必要はなく、思う存分楽しめますよ。

勝利が目的ではありますが、スライムがどんどん重なっていったり、ドラゴンが大きくなっていったりと、ゲーム中もワクワクすることが多いので、飽きずに遊べています。
手番でなくても、カードが獲得できることがあるので、手番を待っている間も退屈しないのも、子供と遊ぶ上では重要なポイントですね。

最近では、息子がものすごく気に入っており、今現在では一番好きと言っています。

むすめ 喋る S
むすめ
スライムを重ねるのが楽しい!
だから、拠点を作り忘れちゃうんだよね。


むすこ 喋る S
むすこ
次は何色のカードがでるかな?ってめくるのが楽しいよ。
欲しいのがでても、もらえないことがあって難しいんだよ。


親目線のレビュー

子供向けゲームしかやったことない状態で購入した初めての大人向きのゲームでした。
これまでは、説明書なんてサラ~と眺めたらルールがわかるものばかりでしたので、手番で行うことが5フェイズもあってびっくり。

ルールとしては、見開き1枚で収まる量ではあるのですが、当時の私にはなかなか難しい内容でした。

当時はまだ子供が小さかったので、まずは夫と遊びました。
都度都度、説明書をみながら進めましたが、結局何個か間違ってましたね。

遊んでみて初めてエリアマジョリティの意味が理解できたくらいのド素人でした。
それでもすごく楽しかったし、色んな種族の特徴を活用させるのは、非常に魅力的でした。

エリアマジョリティは、初めて遊んだシステムなのですが、このゲームでは覇権争いというテーマにぴったりと合ってます。
最大数ではなく、過半数以上というのも、このゲームの特徴ですが、これがより悩ましくさせます。
最大数は案外簡単なのですが、過半数以上となると、よりその土地にコマを集中させる必要がでてきます。
ドラゴン大は一つで勢力3と大きいのですが、追い出すのは移動力1だけ。
勢力図が一気に変わります。
勢力の大きさに目が行きがちですが、移動力も重要。
持てる移動力をどのように振り分けるかが、頭の使いどころ。
自分の民を動かしてもいいし、相手のコマを動かしてもいい。
もちろん、どちらも行って有利にしたいところです。

この勢力と移動力のバランスが、各種族で異なるため、個性が光ります。
しかも、そのバランスが種族のイメージにぴったり合っているんです。
今の所、どれか一つの種族が強いということなく、それぞれが勝利しています。

2人プレイだと2種族担当するため、どちらかの種族がおざなりというか、もう一方を勝たせるための捨て駒になりがちで残念でした。
夢中になっていると、前の手番でどちらの種族を担当したか忘れちゃったり、手札を分けて持っていなくてはならないのですが、うっかり混ぜてしまったり。
使っていない種族のコマを手番マーカーとして使うことが勧められていますが、やっぱりややこしいですね。
1種族に集中してやりたいので、3人以上で遊んだほうが、私は楽しかったです。

3人プレイ限定ではありますが、我が家は3人で遊ぶことが多いので、ファントムを追加しています。
過半数を取ることが難しくなるので、より悩ましくなります。
このゲームの一番悩ましく楽しいフェイズが移動フェイズなので、このフェイズをより盛り上げてくれますよ。

種族ボードは、とてもよくまとめられていて、勢力や移動力、フェイズが確認できます。
エイリアンの母艦を追い出すのが2移動力必要という点だけが、説明書以外に書かれていないので注意です。
追い出すのは移動力2ですが、自分で移動するときは1で移動できるという点も間違えやすいので注意してくださいね。
(私たちが間違えていたのは、このポイント)

やっぱり、ドラゴンとかエルフとか、ワクワクしますよね。
ドラクエ好きな私はスラムに萌え萌え。
スライムの合体は、ドラゴンにも勝てる勢力に成りうる非常に強力な特徴なのですが、さすがに7個合体させる必要はないんですよね。
というか、7体積み重ねたら不安定すぎて、コマとして成立しないです。
さすがに、冠かぶったスライムにするのは、色々な事情が合って無理そうですし。(そもそもキ〇グスライムになっても、勝てるわけじゃない)

夢中になれるワクワクのテーマに、遊びやすくも悩ましい展開、どんどん強くなる民と広がる拠点に大興奮。
あふれるほどに魅力が詰まった素敵な作品です。

わたし 喋る S
いかっぱ
私の好きが、めいっぱい詰まった作品でした!
最近、ドラクエにはまり始めた息子にも刺さったようで、頻繁に遊べるのが嬉しい。
ファンタジーな世界が大好きな人にオススメのゲームです。