ドワーフだって、暗闇に強いし、誰も通れない洞窟を通り抜けちゃう。
それぞれの強みを生かして協力し、数々の依頼を達成して、子オオカミ救出を目指す協力ゲームです。
依頼は全部で10個あり、組み合わせを変えたり、数を増やしたりして、難易度調節もできます。
BGGのChildren's Game Rankでも8位(2025.1現在)
評価の高いゲームですね。
協力ゲームなので、少し年の差がある兄弟とも一緒に遊べます。
家族みんなで、冒険の旅に出発してみませんか?
大好きなテーマなので遊んでみたかったアンドール。
ジュニア版があるなんて買うしかないです!
どんな冒険になったのかご報告します!
・遊び方
・実際に遊んいる7歳児・9歳児の様子
・どのキャラクターが強い?難易度は?
基本情報
対象年齢:8歳以上(箱に記載の対象年齢参照)対象人数:2~4人
プレイ時間の目安:30~45分
BGGの評価:Andor: The Family Fantasy Game
内容物
・地図ボード 1枚
・勇者ボード 4枚
・コマ&プラスチック製コマ立て 18組
・依頼カード 12枚
・木製ダイス 12個
・木製の太陽ディスク 27枚
・トークン類 83枚
・夜マーカー 1個
・ルール説明書 1冊
ルール
準備
地図ボード上の上部に竜コマを配置します。竜コマは遊ぶ人数に応じた雨粒が描かれたマスに置きます。
竜コマのそばに竜ダイス(赤いダイス)を置きます。
ゴルのコマ、松明トークンはすべてまとめて地図ボードのわきに置いておきます。
霧トークンをすべて裏向きでシャッフルし、地図ボードの川より左の地域のうち、空白のところに裏向きに配置します。
すべての鉱山トークンを裏向きでシャッフルし、地図ボード右下の茶色地のドワーフ鉱山に描かれている六角形の枠に1枚ずつ配置します。
橋の左側の石の家が描かれているマスに、橋守マルトのコマを配置します。
井戸トークンを表向きで、3ヵ所の井戸マークが描かれたマスに1枚ずつ配置します。
プレイヤーの数だけ、ゴルを番号が割り振られた森か山の地域に、8から順に7,6と置いていきます。
最年長のプレイヤーが夜マーカーを受け取り、雄鶏の面を表にして、自分の前に置きます。
依頼カードから「はじまり」と「おわり」を抜き出し、どちらも赤い面を表にして地図ボードのわきに置いておきます。
依頼カードから2枚選び、「はじまり」と「おわり」の間に置きます。
初めて遊ぶときは、1番、2番の依頼がよいでしょう。
慣れてきたら、3枚(通常)、4枚(困難)と難易度に応じた枚数を選びます。
各プレイヤーは勇者を選びます。
勇者にはそれぞれ独自の特徴、長所、短所があります。
依頼によっては、特定の勇者がより簡単に達成できたりします。
勇者を選んだら、勇者ボードを受け取り、裏表任意の面を選び(男女の絵が描かれていますが、能力は同じです)、対応する勇者のコマを受け取ります。
勇者ボードに描かれた数の太陽ディスクと勇者と同じ色のダイスを受け取ります。
太陽ディスクとダイスを勇者ボードに配置します。
遊び方
1日の流れ
夜マーカーを所持しているプレイヤーがスタートプレイヤーとなります。手番では、ステップ1、ステップ2を順に実行します。
ステップ1. 移動もしくは待機(太陽ディスクの消費)
ステップ2. その地域での行動(太陽ディスクは消費しない)
1と2のステップを終えたら、次のプレイヤーの手番となります。
太陽ディスクが自分の勇者ボードに残っている限り、順番になれば手番を実行できます。
逆に太陽ディスクを使い切ったプレイヤーは、手番を実行することはできず、順番を飛ばされます。
最初に眠りについたプレイヤーは、夜マーカーを受け取り、自分の前に置いておきます。
全勇者が眠りにつくまで、これを手番をくりかえします。その後で、夜フェイズへ移行します。
ステップ1. 移動もしくは待機(太陽ディスクの消費)
このステップでは、消費した太陽ディスクの数だけ地域数を移動できます。移動せずにその地域に待機することもできます。
待機する場合は、太陽ディスクを1枚消費します。
太陽ディスクがなくなったら、それ以上は移動できません。
それ以上移動しないと決めた地域、もしくは待機した地域で、ステップ2を行います。
特殊事例:ドワーフは洞窟間を移動できます。今いる洞窟から任意の他の洞窟まで、太陽ディスクを1枚消費して移動できます。
太陽ディスクがまだ残っているなら、出口からさらに移動を続けることもできます。
ステップ2. その地域での行動(太陽ディスクは消費しない)
A.霧の探索
その地域の霧トークンをめくります。
冒険に役立つ道具が見つかることがあります。
逆にゴルが出現したり、竜が近づいてくることもあります。
B.井戸水を飲み干す
井戸トークンがあるところで止まった場合は、井戸トークンを裏返すことで、太陽ディスクが3つ回復します。
裏返った井戸トークンの場所は、空になっているので回復できません。
C.戦闘(ゴルを追い払う)
ゴルのコマがいる場所で止まった場合は、戦闘をすることができます。(しなくてもよい)
勇者ダイスを振り、剣の目が出た場合は、その地域に描かれた剣のマスに置きます。
剣の目がでなかったダイスは勇者ボード上に回収できます。
全てのマスが埋まれば勝利です。
そのマスからゴルを取り除き、さらに竜を1マス後退させることができます。
魔術師のダイスには、剣の代わりに稲妻があります。
稲妻がでれば、1撃でゴルを倒すことができます。
1回で勝利できなかった場合は、次の手番で待機することで再度挑戦できます。(マスに置いたダイスはそのままです)
戦闘に勝利した場合もダイスはボード外に置かれ、勇者ボードには戻ってきません。
D.物品を拾う、または置く
その地域に物品がある場合、拾って自分の荷物袋に置くことができます。
逆に、自分の荷物袋からその地域へ荷物を置いていくこともできます。
E.物品の交換、もしくは受け渡し
他の勇者コマがいる地域で移動を終了させると、その勇者に対してお互いの荷物を交換したり、渡したりすることができます。
F.物見の塔でかがり火を灯す
霧トークンから手に入る木材を、物見の塔のマスに配置することで、竜を1マス後退させることができます。
G.買い物
紫のテントがある地域にいる場合は、金貨(霧トークンで獲得)1枚で、松明を1個購入することができます。
霧トークンをめくって薬草魔女レカが出ている場合は、レカのいる場所でも松明を購入することができます。
ドワーフ鉱山
依頼をすべて達成すると、ドワーフ鉱山に入ることができます。移動して止まった地域の鉱山トークンをめくる場合は、松明が必要です。
残っている勇者ダイスをすべて振り、松明の目が一つでも出れば、鉱山トークンをめくることができます。
また、松明トークンを持っている場合も、1つ使用することでめくることができます。
鉱山トークンには、子オオカミの他に恐ろしい怪物や危険なトークンもあります。
夜フェイズ
全勇者が眠りにつくと夜フェイズになります。夜マーカーを裏返し、描かれているステップを1~6まで順に解決していきます。
ステップ1. 竜の飛来
赤い竜ダイスをふり、出目にしたがって竜コマを城に向かって移動させます。
ステップ2. ゴルの移動
ボード上の全ゴルは、1人ずつより小さな番号が書かれた地域に、小さい番号にいるゴルから順に移動します。
ゴルが城に到達した場合は、即座に赤い竜ダイスをふり、出目に従い竜を城に向かって移動させます。
ステップ3. 新たなゴルの出現
竜コマがあるマスに描かれたゴルの数を確認し、同数のゴルを配置していきます。
ゴルコマが足りない場合は、あるだけを配置します。
常に最も番号の大きい空きマスに配置していきます。
ゴルが城に到達した場合も、ゴルの移動と同様に赤い竜ダイスを振ります。
ステップ4. 井戸の回復
裏になっている井戸をすべて表に戻します。
ステップ5. 勇者ダイスの回復
ボード上もしくはボード外にある勇者ダイスを勇者ボード上に戻します。(戦闘は最初からに戻ります)
ステップ6.太陽ディスクの回復
すべての太陽ディスクを勇者ボード上に戻します。
ゲームの終了
ドワーフ鉱山で3匹の子オオカミをすべて見つけ出すか、竜が城に到達したら、ゲームを即座に終了します。無事に3匹の子オオカミを救出できれば勝利です。
その前に竜が城に到達してしまった場合は、敗北となります。
7歳・9歳の様子
実はこちらのゲーム、2年ほど前に購入し、当時5歳と7歳の子供たちとも遊んでいます。7歳だった娘は、とても楽しかったようで何度か繰り返し遊びました。
息子も楽しんではいましたが、まだ5歳だったので、私や姉に言われたとおりに動いていたっていう感じでしたね。
その後はあまり遊んでおらず、息子が比較的長めのゲームも楽しんで遊べるようになったので、久しぶりに遊びました。
そうしたら、息子がドはまり。
娘がいないときでも、二人で遊ぼうと持ってきます。
やはり、対象年齢にあったゲームは、テーマだけでなく、プレイ感も楽しめるんですね。
ちなみにこのゲーム、ボドゲーマやBGGでは7歳からになっています。
箱の表記を優先して8歳からと記載しましたが、7歳からでも十分遊べます。
依頼カードは漢字が多く使われていますが、大人が最初に読み上げれば、その後は言語依存はありません。
ルールは太陽ディスクの数だけ進んで、ダイスで敵を倒すだけなのでとっても簡単。
ゴルを倒すか、井戸に立ち寄って回復するかも自分で判断しています。
めくるタイルも自分で選んでいるので、冒険に入り込んでいる様子がわかります。
次の夜で竜がどれくらい近づいてくるか、ゴルがどこまで城に迫るかなど全体をみて、何を優先するかを考えないと、あっさり負けてしまいます。
この辺りは、ちょっと大人の助言が必要かもしれません。
娘は1度ゲーム感をつかんだら、考えて動いていました。
対等に作戦を練れるところに成長を感じますね。
ドはまりしている息子ですが、キャラクターは戦士が大好き!
ゴルを倒すにはぴったりのキャラクターです。
たまには違うキャラクターで遊んでみない?と聞いてみて、射手を選んでいました。
戦士は寝てしまうのが早いので、みんなが活動してるときに、手番が飛ばされちゃうのが、やはり嫌なようです。(射手は太陽ディスクが一番多い)
でも、結局、戦士をリピートしています。
剣の目が出やすいので、ゴル倒しをみんなから依頼されるのが嬉しいようですよ。
ちなみに娘は、青が大好きなので戦士希望ではあるのですが、息子が譲らないと魔法使いになってくれます。
魔法で一撃必殺!が楽しいようです。
依頼も10種類もあるんですが、初期の依頼から変えてくれません。
色々試してみたい母としては、ずっと同じ依頼を繰り返しているのはちょっと残念ではあるのですが、それほど楽しいってことですね。
余談ですが、娘が「かがり火を灯すと竜が逃げるのおかしいよねぇ。自分でも火を吐いてるのに」ってつっこんでて、なるほどと感心してしまいました。
全体を通して、7歳くらいから自分で判断して楽しんで遊べます。
ただ、夜フェイズのゴルが新しく出現したり、近づいてくるところは、すでに出現しているゴルとの兼ね合いから、少し煩雑になるので、我が家では私がすべて処理しています。
もう竜がお城のそばまで来てるからさ、これで赤ちゃんオオカミでないと負けちゃうかも~ってなっているよね。
親目線のレビュー
テーマがたまらなく好きです。ドラクエの世界にいるみたい。
協力ゲームであり、ダイスの目によって敵を倒し、依頼を達成するっていうところは、お化け屋敷の宝石ハンターと同じなんです。
あちらのゲームもお化けが悪霊になってしまったりをドキドキする楽しいゲームなのですが、どうしてもダイス振ってばっかりという印象になります。
こちらは、なぜ単調にならないのでしょう。
進むマスが太陽ディスクの数によって決まるっていうところが、ダイス運に左右されずに判断できるといった点で、より面白くさせていると思います。
井戸までたどり着ければ回復するから、直接目的地に行くより回復を優先させようとか、自分の意志が大きく反映します。
ゴルを倒せるかは運だとしても、それ以外の部分が運によらないといった点で、最後まで飽きずに集中できますし、大人も世界に入り込めます。
4人のキャラクターの個性・能力が、ゲームに落とし込まれている点も高評価です。
太陽ディスクの数も違うし、ダイスの数も目の種類も違ういます。
それが個性に対して、まったく違和感がありません。
子供は見た目で選んでいますが、大人目線だとどのキャラクターも能力的に魅力的で優劣つけずらいです。
個人的にはドワーフが好きですね。
息子が同じ依頼を何度もやりたがるので、全部の依頼では遊べていませんが、どんどん難易度は上がってそうです。
子供向けに、たいていは勝てるよっていう遠慮がない所も嬉しい。
2人で遊ぶ時は特に、負ける頻度のほうが多いくらいです。
負けてしまっても、ダイス運が悪かったねっていうよりは、作戦間違えたねって思うことのほうが多くて、繰り返し遊びたくなります。
依頼達成を優先しないで、ちゃんとゴルを倒せばよかった~とか、松明集めておけばよかった~とか反省点があげられるんです。
子供向けのゲームでは、あまりないですよね。
ちなみに、このキャラクターボード、裏表で男性キャラ、女性キャラになっています。
コマも男性キャラと女性コマの2個ずつあるこだわりっぷり。
こんなご時世ではありますが、選べるって嬉しい。
こんなところもドラクエⅢっぽくて好きです。
しかも、コマに関しては裏表ではなく、ちゃんと男女別にあるんです。
ゲームとしての面白さももちろん最高なのですが、コンポーネントがたっぷりあって感動です。
勇者の色に対応したダイスはいっぱいあるし、コマの数も多い。
トークンの枚数は、子供向けのゲームなのだろうかと心配になるほどいっぱいあります。
あまりの量に、初めて遊ぶ時はルールブックとにらめっこではありましたが、全部使うわけではなく、流れを理解してしまえばルールは簡単でした。
子供向けゲームばかりなので、ルールブックのページ数にも驚きましたが、依頼の詳細が書かれているページが大半なので、ルール部分は見開き4ページでした。
ジュニア版ではありますが、大人も夢中になって遊べる難易度です。
しかも、難易度が結構高いのも良い!
依頼の組み合わせも変えられるし、ずっと長く遊べるゲームです!